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フォークリフトの種類は? 種類別の特徴や扱うための資格についてご紹介します
物流現場・製造現場においては、人の手の届かない高さに置かれている物や、人力では動かせない重量の物を出し入れする必要があります。そのような現場で重宝されているのが「フォークリフト」です。
フォークリフトにはいくつかの主要な種類があり、種類ごとに用途や特徴が異なります。また、フォークリフトを運転するには免許が必要です。 今回は、フォークリフトの種類や資格など、基本的な知識についてご紹介させていただきます。
■フォークリフトとは?
フォークリフトは、車両や棚からの荷下ろし、積み込み、保管、運搬するために用いられる産業用運搬車両の一種です。日本産業規格では「フォークなどを上下させるマストを備えた自走式荷役運搬車両全般の呼称」と定義されています。
車体前部にフォーク状のつめを有しており、そのつめをパレットや貨物の底部に差し込んで持ち上げ、運搬させることができるように設計されています。仕様はメーカーによって異なりますが、フォークリフトは数百キログラムから数トンまでの荷物を持ち上げながら運ぶことができ、工場内や倉庫内で重量物を移動させる作業に伴う時間の大幅な短縮を実現することが可能です。
■フォークリフトの種類
フォークリフトの主要な種類として、「カウンターリフト」「リーチフォークリフト」「サイドフォークリフト」「ウォーキーフォークリフト」「マルチディレクショナルフォークリフト」の5つに概要をご紹介します。
カウンターリフト
カウンターバランスフォークリフトは、フォークリフトの中でも最もポピュラーなタイプのものです。車体の後方にカウンターウェイトと呼ばれる重りを置くことで、重量のあるものを持ち上げて運搬する際に平衡を保ち、重さに耐えられる構造となっています。
フォークリフトの操作は座ったままでも可能で、安定した車体とフォークの速い動きに特徴があります。一方、ボディが比較的大きいため、狭い場所での使用には向いていません。
リーチフォークリフト
リーチフォークリフトは、位置を移動することなく、フォークを前後に移動させることが可能なフォークリフトです。運転は立ったまま行います。
荷物の重量の有無に関わらずフォークを内側に引き込むことができ、タイヤが約90度回転するため、小回りの求められるスペースが限られた屋内で活躍します。
サイドフォークリフト
サイドフォークリフトは、車体の側面にフォークを有しているのが特徴的です。荷台が広いため、木材やパイプなど長尺物の運搬に適しています。また、運転席が高いのもサイドフォークリフトの特徴の一つです。
ウォーキーフォークリフト
ウォーキーフォークリフトは、車両に乗り込むことなく、オペレーターが手で操作することで移動させるフォークリフトです。電動のため、手で動かす際にはそれほど大きな力は求められません。
サイズが小さく狭い場所での移動が可能なため、幅の狭い通路での運搬やエレベーター内での積み下ろしなども機敏に行えます。
マルチディレクショナルフォークリフト
通常のフォークリフトは、車と同じように前進と後進しかできません。しかし、マルチディレクショナルフォークリフトは、前後に加え横方向にも移動が可能なフォークリフトです。横方向にも動けることによって、通路が狭い倉庫でも切り返しが必要なく移動できます。多方向に移動が可能な特徴から「マルチディレクショナル」と呼ばれることもあります。
■フォークリフトの動力
フォークリフト動力は大きく分けて二つあります。
エンジン式フォークリフト
エンジン式フォークリフトは、内燃機関式フォークリフトとも呼ばれ、ガソリン、ディーゼル、液化石油ガス、圧縮天然ガスなどの燃料を使用して運転します。連続稼働時間が、充電を必要とするバッテリー式フォークリフトと比較して長いというのが大きなメリットです。
また、力強さや速さの面でも優れており、30トンの荷物を運べるものもあります。一方で、バッテリー式フォークリフトよりも車体が大きく、機敏な動きができないフォークリフトが多いというのも特徴です。
バッテリー式フォークリフト
バッテリー式フォークリフトにはリーチ式とカウンター式の2種類があり、蓄電した電気で走行します。排気ガスを発生しないため、屋内での活用に向いており、環境にも優しいフォークリフトだと言えます。
小型で機動性に優れている一方で、エンジン式フォークリフトと比較して力強さでは劣るため、いまのところ最大でも荷重8.5トンが上限です。重量物の運搬にはエンジン式フォークリフトの方を活用する必要があります。
■フォークリフトを扱うために必要な資格
フォークリフトを運転するためには、2つの資格を取得することが求められます。
フォークリフト運転技能講習
倉庫や工場などで運搬業務を行うためにフォークリフトを運転できるようになるには、「フォークリフト運転技能講習」を受講する必要があります。
フォークリフト運転技能講習を修了し、修了証書を受け取ると、敷地内でのフォークリフトの操作ができるようになります。修了証は講習を受けるだけで発行されるため、比較的簡単に取得することができます。
フォークリフト運転特別講習
1トン以下のフォークリフトであれば、資格が無くとも扱うことが可能です。ただし、安全な作業を保証するために、フォークリフトを運転する人には「フォークリフト運転特別教育」を受けることが義務付けられています。学科と実技を合わせて6時間の講習を修了すると、修了証が授与されます。
特殊自動車免許
一方で、フォークリフトの運転資格を有していたとしても、特殊自動車免許無しで公道を走行することは法律違反となるので禁止されています。
特殊自動車免許は、車体の大きさや速度によって「大型特殊自動車免許」と「小型特殊自動車免許」が必要で、どちらも一般的な自動車免許と同様に教習所や運転免許試験場で取得することが可能です。
■まとめ
フォークリフトには様々な種類があり、それぞれに得意・不得意があります。また、フォークリフトを公道で運転するには、普通免許だけでなく、特別な許可が必要なことも知っておく必要があります。フォークリフトを正しく利用し、事故や法令違反、様々な問題を回避するためには、これらの情報を深く理解することが必要です。
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